top of page

平成31年第9回定時総会

平成31年3月3日(土曜日)に、北鎌倉の東慶寺にて神奈川官休会年次総会が開催されました。お天気もよく梅の花も咲き、お茶会に参加される以外にも多くの方が梅を見に来られていました。1日の流れとしましては、10時30分からお茶席3席、13時より総会、懇親会、記念講演、お茶席1席と、スムーズに執り行われました。総会では、議長選出、事業報告などが行われ、また6月末から7月初旬にかけて横浜パシフィコで開催されたゾンタ世界大会でのお茶会についてのご報告がありました。今回の講演会のタイトルは、「和三盆糖について」でした。埼玉県、越谷にある和三盆恵菓さんよりお話を伺いました。この方は、四国、香川県のご出身で、香川県にある和三盆を製造する会社にお勤めされた後、とらやさんで職人として勤められたご経験があり、大変詳しくお話ししてくださいました。和三盆は竹糖と呼ばれるサトウキビを使い、香川県や徳島県で生産されており、起源は江戸時代まで遡ります。製法は『しぼり作業⇒白下糖作り⇒白下糖の熟成(約2週間)⇒熟成後のしぼり⇒研ぎと押し船の繰り返し』と、大変手間と時間がかかっています。3回盆にとる作業工程が、和三盆の名前の由来だといわれているそうです。実際に講演では2種類の和三盆菓子を持ってきていただいており、食べ比べもできました。なかなか専門の方から詳しく聞く機会はありませんので、大変有意義な機会となりました。寒雲亭でのお茶席は、亭主 三浦大徹先生のお席でした。私は総会後の、15時30分からのお席に入らせていただきました。三浦先生のお席での主菓子は、講演会でお話を伺った恵菓さんが実際その場で作ったものを出してくださいました。やはり作りたては格別であり、また和三盆の話を伺ったあとでしたので、しっかり味わえたように思えます。席の室礼は、有隣斎宗匠の菱餅の画賛が掛けられ、澄子夫人の山吹に早蕨の風炉先に旅箪笥、透木釜という、春らしい華やかさと寛げる空間についつい長居をしてしまいました。 初めての参加でありましたが、普段お目にかかれない方とも交流させていただくことできましたので、新鮮な春のひとときとなりました。

 
於 閑雲亭
主 三浦大徹

床  有隣斎自筆画賛 菱餅の絵
 脇  唐銅瑞鳥香炉
花入 銀蘭手          桐山造
 華  貝母百合 白桃
香合 菊置上蛤香合
釜  透木          高橋因幡造
 炉縁 後藤塗 鉋目
 先  澄子夫人画 山吹に早蕨の画
水指 祥瑞 牡丹紋 愈好斎箱
 棚  高麗卓         一閑造
茶器 渦紋 有隣斎箱      良哉造
 替  膳所 菊紋 有隣斎箱
茶碗 高麗 刷毛目 
 替  乾山 梅
 替  梅に波 北野天満宮献茶記念
     二十五の内 愈好斎箱  即全造
茶杓 愈好斎作 竹 銘花簪 共筒共箱
 蓋置  南鐐 松に一閑人
 建水  膳所 伝来形 有隣斎箱
菓子 花蛤        和三盆恵果製
 器  真塗 牡丹の絵 食篭 有隣斎箱 道志造
 莨盆  聿斎還暦好 櫻透 二ノ内 木屑造
 火入  備前 緋襷      有邦造
 莨入  布目金彩       治兵衛造
 煙管  吉祥草彫
 香箸  菊頭
                   以上
           (平成31年度 役 員)

   会 長  青木恵美子

   副会長  中西健治

   顧 問  赤羽根守一、安食守康、田代守玲、徳川田鶴子

   代表幹事 相川宗範
 
   会 計  渡邊葉津子

   会計監査 井上米輝子
   総 務  杉村由香

   幹 事  朝戸守博、小林徹信、本阿彌守光、升本守由、三浦大徹、

   委 員  安食弘美、池田愛子、大川淳生、丹野守毅
        中村かをる、中澤薫、作間映子、早川まりか
                              以 上
bottom of page